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【新たなVRの幕開け】HTC VIVE FOCUS VISIONを現地で最速体験してきた!|HTC台湾ツアーレポート #1
2024年9月18日
VR業界の老舗、HTCから新製品の発表がされました。
それが、【VIVE FOCUS VISION】である。
HTCといえば、昔からVR機器の代表格として君臨してきた老舗のブランド。
弊社もVR事業を始めた当初からVIVEを使っていて、今ではバーチャルプロダクションにおけるカメラトラッキングシステムなど、日頃から大変お世話になっています。
そんな彼らから、私達に連絡がきました。
「今度新しい製品がでるんですけど、台湾で体験しませんか?」
実はわたしたちは製品の発表前よりHTCとやり取りをしていて、ついに体験会への招待がきたのです。
これはぜひ体験せねば・・・!
こうして我々は台湾に向かいました。
ということで、みなさんこんにちは。
株式会社ビーライズ 企画開発部 XRプロデューサーの 小笠原です。
今回は現地台湾で、HTCの新製品をいち早く体験させていただいた体験レポートをお伝えします!
台湾にあるHTC本社
私たちは本社の中にあるショールームに案内され、早速VIVE FOCUSに関する紹介を受けました。
バーチャルプロダクション(VP)で使うLED WALL
VPが稼働しないときはプレゼン投影用に活用しているようですね。
目次
VIVE FOCUSの基本スペック
プロセッサー:QualcommのSnapdragon XR2
・パネル解像度:片目2,448×2,448 ピクセル
・リフレッシュレート90 Hz
・視野角(FOV):最大120度
・アイトラッキング: 標準搭載
・スピーカー:デュアル・ドライバー×2
・イヤホン端子:あり
・USBポート:2口(うち1つはDisplayPort 対応)
・Wi-Fi :Wi-Fi 6Eまで対応
ここまでは、Focus 3と同じスペックなのですが、DisplayPortの端子は120Hzに対応するそうです。
HTCは完全にPCVRでの環境構築を完璧に仕上げていくようですね。
ここからは、私たちが受けた説明の中でフォーカスビジョンならではの特徴についてご紹介していきます。
・サーモシステムの改善
Focus 3よりもよりファンの稼働が向上し、30%の効率化を成功。
静音性にも独自の工夫を加え、VR体験を邪魔しない設計に努めた。
・IPDの自動調整機能
装着した人を自動で認識し、それぞれの目の特徴に合わせてモーター駆動によるIPD調整機能が付きました。
個人的には結構IPDの調整ってめんどくさいですし、展示会や複数人でのトレーニングでは調整できないので煩わしさがあったのですが、これは本当に便利。結構正確です。
実際に観てみたレンズ周り。
体験者がつける度にヴィーンと動くのがちょっとかわいい。
(瞳孔間距離 (IPD) は、目の瞳孔の中心間の距離として測定されます。)
・バッテリーパック内蔵
スタンドアローンでも使用できるビジョン。
最大15分の内蔵バッテリーがあるため、バッテリーを差し替えるときも電源が途切れることなく交換できます。
バッテリーはFocus 3と共通なので、充電器もそのまま使えます。
・16MPフルカラーカメラ
FOCUS VISIONはVR/MRヘッドセットとしての登場
フルカラーのパススルーかつオクルージョンに対応しています。
・IRライト搭載
ヘッドセット正面にIRライトが搭載されているため、暗所においてもハンドトラッキングの精度を保つことができます。
体験レビュー
実際にFocus Visionを体験してみました。
写真で分かるように、かなり鮮明に周りの状況がパススルーで見えています。
私たちは今回、MRモードのVisionが2台マルチプレイで共同作業をするゲームのようなデモを体験しました。
ホストがアンカーを立て、それを基準にもう一台の方にも位置情報などが共有され、同じものを見ながら体験することができました。
付けてビックリ、見てクリア
Focus 3も何度か使用する機会がありましたが、着け心地はとても良く、自動でIPDを調整してくれるので視界がハッキリ見えます。ファンもかなり動いているはずですが、とても静かでした。
これまでモノクロだった現実がカラフルになったのは、Meta Quest 3が登場したころを思い出せますね。ハンドトラッキングもかなり精度が高いですし、IRがついて暗所にも強くなったことで、Focus Visionにアドバンテージがあります。
ビジネスにおける展開
今回の訪問で明らかになったもう一つの気づき。
それはHTCがビジネス・パートナーとしての路線に強く舵を切っていることでした。
Focus Visionとともに紹介されたビジネス向けサービス、「VIVE BUSINESS+」
HTC製品用デバイス管理ツールなのですが、これがとんでもなく便利。
・デバイスの一斉管理、操作が可能
遠隔操作で電源を切れるほか、デバイスの使用状況も良くわかります。
さらに管理者側から映像やアプリを管理している複数のデバイスに遠隔起動でき、停止もできます。
また起動中のデバイスに管理ツールからマイクを通じて指示を出したり、画面をストリーミングすることもできます
・Googleドライブ/ローカルから遠隔ダウンロード
デバイスにアプリがない場合は、Googleドライブやローカルファイルから直接ダウンロードすることができます。アプリの管理も管理アプリから可能なため、複数台を監視・管理が必要な場合の機能がそろっています。
HTCのヘッドセットとVIVE BUSINES+の管理ツールがあれば、デバイスの管理だけでなく複数台の同時運用などが可能となり、まさにビジネス向けの機能が豊富にそろっています。
また、HTCはこれまでに軍事・警察向けのトレーニングシステムの導入など、セキュリティレベルが非常に高いクライエントに対してハード・ソフトの導入を行った実績もあるため、セキュリティの高い事業者への導入にも多くの可能性を含んでいます。
■宇宙空間でVRセラピー、宇宙で動作するVRヘッドセットを国際宇宙ステーション(ISS)に支給
■VRが米国空軍のトレーニングに変革をもたらす理由
■VIVE リスト トラッカーを活用した Axon オフィサーの VR トレーニング
■VR Training Simulations with Private 5G: HTC VIVE x V-Armed
まとめ
今回のHTC本社への訪問とFocus VisionならびにHTCのビジネス展開についてもディスカッションを通して、多くのことを学びました。
HTCはこれまでにコンシューマー向け、エンタープライズ向けのソリューションを数多く導入してきた実績があり、米軍やNASAといった大きな規模での実績もあります。そうした知見と、数多くフィードバックを基にハードウェアの進化とビジネス体制を構築していきつつあります。
まさに、安心と信頼のHTC
今後も日本における展開について意見交換を続け、日本のXR業界を盛り上げていきたいですね!
ちなみに、Focus Visionは2024年9月24日(火)より予約開始、2024年10月18日(金)販売開始とのこと。
今回は台湾にてFocus Visionをいち早く体験させていただきましたが、9月24日にはHTC主催によるVIVE XR&AI INNOVATION DAYが開催され、そのイベントにも弊社メンバーが参加する予定です。今月はイベントが盛りだくさんですね!
2024 VIVE XR & AI INNOVATION DAY
次回に続く→
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