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BtoB企業でのオンラインイベント開催の現状と、企画や顧客体験の設計方法について解説。
製造業などのBtoB企業での営業・マーケティング活動において、「オンラインカンファレンス」や「ウェビナー」といったオンライン接点を活用したビジネス目的でのイベント施策の重要性が高まっています。これらの「オンラインイベント」を活用することで、コロナ禍においても新規顧客獲得や、既存顧客との商談機会の獲得ができるようになるため、多くのBtoB企業がオンラインイベントを開催するようになってきています。
その一方で、オンラインイベントを活用する企業は日々増え続け飽和状態にもなっており、魅力的なオンラインイベントでなければ新規顧客はもちろん、既存顧客を集めることも難しくなってきています。例えば、以前まではオンラインでのイベント開催というだけでニュース性があり興味を持たれていたケースもありましたが、現在はオンラインでのイベント開催は当たり前となり、顧客が参加を検討する際には、競合他社のサイトの情報や、様々なWEBサイトの情報と比較し、参加することで有益な情報が得られるイベントなのかをしっかりと確認するはずです。
参考:オンラインイベントが開催できるバーチャル展示会の制作や、プラットフォームの提供についてはこちら
関連記事:【P&GやLGなど】オンラインイベントについて海外企業の事例やトレンドを解説。
目次
1.コロナ禍におけるオンラインイベントの現状と特徴
オンラインイベントの開催が当たり前で飽和状態になった今では、改めて顧客の求めている情報や体験について理解・把握し、「いかにユーザー目線で自社の情報を届けるか」「いかに自社のファンになってもらうか」といった視点で企画や顧客体験を設計していく必要があります。
ここからは、オンラインイベントを企画する際に考慮すべき「コロナ禍におけるBtoB企業でのオンラインイベント開催の現状と特徴」について整理していきます。
■現状:日々同じようなオンラインイベントが開催されてきている。
企業の営業・マーケティング施策としてのオンラインイベントの需要の高まりや、低コストで気軽にウェビナー開催・イベントシステムの構築ができるプラットフォームの登場により、日々どこかでオンラインイベントが開催されるようになってきています。
さらに、イベントに参加する企業の担当者には、メールやFacebookでの広告、プレスリリースやDMなど様々な媒体からイベント開催の情報が届くようになっており、よほど目新しい情報がければイベントへの参加は検討しないようになってきています。
■特徴:従来のオフラインイベントとは顧客のニーズや行動が異なっている
オンラインイベントの一番の特徴は、PCやスマートフォンの画面を通して参加が出来ることです。そのため、下記のような点が従来型のイベントとは異なっていると考えられます。
・インターネット上のすべてのコンテンツが競合となる。
顧客は、イベント開催前の参加検討期間はもちろん、イベント参加時においてもニュースサイトや動画サイト、SNSなどのコンテンツを見ることが可能な状態です。そのため、顧客はオンラインイベントとそれらのコンテンツを比較し、「役に立たない」「つまらない」と判断すると、「そもそも参加を検討しない」もしくは、「参加をしても途中で離脱をする」と考えられます。
・商談のためには、名刺交換ではなく会員登録や資料ダウンロードが必要。
従来のイベントでは、名刺交換ができれば商談を申し込み、営業担当が対応をすることが可能でした。しかし、オンラインイベントでは名刺交換を行うことは基本的にはなく、オンラインイベントに参加するための会員登録や、オンラインイベント参加時の資料ダウンロード等がなければ企業は顧客情報を獲得することが出来ません。
・顧客が自ら自社の課題とその解決策を見つけていく必要がある。
従来のイベントでは、会場内で話しかけることによりその場で一対一のヒアリングや商談を行うことが可能でした。しかし、少人数ウェビナー以外のある程度規模のあるオンラインイベントでは、その場で商談を行うことは難しく、顧客が自ら動画や資料などを見て情報収集をしていく中で自社の課題とその解決策を見つけていく必要があります。もし顧客が情報収集をする過程で商品・サービスの活用イメージが出来なければ、「自社では導入のメリットがない」と判断されてしまい、商談に進むことはありません。
このように、オンラインイベントにおいて顧客は、求めている情報や体験ができなければすぐに興味を失い離脱してしまいます。そのため、顧客に「どのような文脈で」「どういった情報や体験を提供していくのか」といった企画・顧客体験の設計が従来のオフラインイベント以上に重要となってきます。
2.企画や顧客体験の設計方法について
ここからは具体的にオンラインイベントを開催する際に必要となる、企画や顧客体験の設計方法について解説していきます。
■オンラインイベントにおける企画や顧客体験の考え方
オンラインイベントの企画や顧客体験について考える際は、「イベント参加前」「イベント参加中」「イベント参加後」といったそれぞれの場面で発信する情報やコンテンツを考えていく必要があります。これらの要素のうち、どこかの要素が一つでもボトルネックとなってしまうと、オンラインイベントへの参加者が少なかったり、オンラインイベント後の商談に結び繋がらなかったりしてしまいます。例えば、オンラインイベントの内容がどれだけよくても、イベント後の商談アポイントの取り方や商談内容が悪ければ受注に繋がりません。また、そもそもイベントの企画内容が悪ければどれだけ広告費を出しても集客が難しくなってしまいます。
企画や顧客体験を設計する流れ
オンラインイベントでの企画や顧客体験を設計していくには、顧客側の目線とビジネス側の目線の双方を考える必要があります。まずは、顧客の「イベント参加前」「イベント参加中」「イベント参加後」といったイベントの認知~商談までの状況変化の流れと、それぞれの状況での顧客の心理を把握しましょう。そして、それぞれの顧客の状況・心理に対応した企業側の施策を考えていきます。
参考に、顧客の状況と企業側の施策例を整理したものが下記の表になります。扱う商品やサービスの金額や特徴、顧客の業界特性により「顧客の心理」は変わってくるため、企画の段階では改めて自社のビジネス環境に合わせて行う施策を整理しておく必要があります。
【イベントの参加前】
メールやFacebook広告などで貴社のオンラインイベント開催について知った顧客は、まずそのオンラインイベントが自社に有益かどうかを確認するはずです。新規顧客を獲得するためには、「DX」や「組織改革」といった抽象的なテーマを扱う、既存顧客や検討層の商談を進めたい場合は、「製品紹介」や「事例紹介」といった具体的なテーマを扱うなど、ターゲットに合わせた企画設計を行いましょう。
また、そもそも貴社のWEBサイトや競合他社が既に提供しているような情報・コンテンツであれば顧客は興味を失ってしまいます。オンラインイベントの開催と合わせた相談会の実施や、業界の著名人が登壇するウェビナー、オンラインイベント自体をバーチャル空間で開催するなど、通常の貴社WEBサイトや競合他社と差別化が出来るようにコンテンツや演出を工夫しましょう。
【イベントの参加中】
オンラインイベントに参加中の顧客は、自身で動画や資料・ウェビナー等を見ていきながら情報収集を進めていきます。この時企業側が気を付けるべきなのは、顧客がしっかりと情報を理解し、商品やサービスの導入イメージが出来るように手助けをしていくことです。「ウェビナーで質疑応答の時間を取り入れる」「チャットボットを導入する」「チャットや名刺交換など他の参加者との交流機能を付ける」などの施策を検討してください。また、内容がつまらなければイベントの参加中でもすぐに離脱をされてしまうので、コンテンツの見せ方や見せる順番は重要です。
【イベントの参加後】
オンラインイベントに参加した後の顧客は、多くの場合イベントで得られた情報を社内に共有するはずです。企業側としては、イベント終了後に「ウェビナー等で利用したスライド」や「商品・サービス関連する追加資料」をメールで送ることで、顧客の社内での情報共有を促すことが出来ます。また、イベント終了後は顧客へアンケートをとり、商品・サービスの検討状況などを確認することで、顧客それぞれの状況を把握したうえで商談のアポイントを取りやすくなります。
3.ビジネスにつながるオンラインイベント開催を。
BtoB企業がオンラインイベントで効果を出すためには、従来のイベントをオンライン化するだけでは不十分で、オンラインならではの顧客のニーズや行動を考えながら、自社の強みを打ち出せるように企画や顧客体験を設計していく必要があります。
また、実際にオンラインイベントを開催する際に検討する必要があるオンラインイベントツールの機能やシステム構築費用についてはこちらの記事をご覧ください。
4.オンラインイベントの企画、制作、運営について
株式会社ビーライズではオンラインイベントが開催できるバーチャル展示会の制作や、プラットフォームの提供を通じて、コロナ渦での企業の展示会開催や、マーケティングのデジタル化を支援しています。
バーチャル展示会の制作やパッケージプランの導入について、情報収集中で資料が必要な方や、社内稟議用に資料が必要となる方はこちらから資料請求ください。弊社担当より資料をお送りさせていただきます。
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